SEのお仕事は、プログラムの作成だけではありません。プロジェクトの各工程で様々な成果物を作成します。これらは「作ったらおしまい」というものではありません。「顧客」や「チームリーダー」に向けて、レビューを実施し、承認を得ます。
つまり、SEの仕事は、成果物を作るための「知識」「技術力」だけでなく、それを相手に分かりやすく説明する「表現力」が必要不可欠なんです。
SEが作成する成果物は、ざっと挙げてもこれだけあります。
・「要件定義書」
・「外部設計書」
・「内部設計書」
・「プログラム」
・「単体テスト仕様書」
・「結合テスト仕様書」
・「総合テスト仕様書
・「運用設計書」
どんなによい成果物であろうと、説明が伝わらなければ
「大丈夫なのだろうか??ちゃんと作れてるの??」
と、疑われてしまいます。
そうなってしったら、レビュー相手から「指摘」「質問」の嵐が始まります。何ページ、何スライドも戻って再説明をしていたら、もうタイムアップです。時間内に説明が終わらず、「再レビュー」を実施せざるを得ません(つまり「出直してこいや!」ってこと)。当記事では、SEが「表現力」を向上させるに心掛けたい5つのテクニックをご紹介します。
断言する(キッパリと言い切る)
説得力を出すのに一番大事なことです。
「こうだと思います・・・」
「おそらく、こうです・・・」
といった「自信なさげな曖昧な言い回し」
だと相手から不審がられます。
自信満々に
「こうです!!!」
と断言された方が、説明を受ける側も安心して信用できるものです。もちろん、断言すると言うことは、発言に「責任を持つ」ということになります。
なので、事前に
・Googleセンセイに聞く
・yahooセンセイに聞く
・先輩に質問・相談する
・設計書を読み込む
・プログラムを動かす
・ソースを解析する
等をして、「確証を得る」ことが不可欠です。
そうすれば自信を持ってキッパリとした説明ができるようになります。
「イメージ図」の活用
打ち合わせ資料に、分かりやすい
「イメージ図」
を載せることで、説明を受ける側の理解度が格段に向上します。
「百聞は一見にしかず」
ってことです。ダラダラ時間をかけて説明するより
「それではこの図を見て下さい。こうなっております!」ドン!
と見せて説明した方が
「スマートに」
「簡潔に」
「分かりやすく」
説明することができます。
特に、
「システム屋以外(=顧客)」
が見る場面が多い
「上流工程での成果物」
を説明する際は
「イメージ図」
を効果的に載せると、説明がすんなり理解してもらいやすくなります。
「簡潔な表現」「論理的な構成」
ダラダラと長い説明は、要点がぼやけてしまいます。すると「何が言いたいのか、全然わかりませ~ん」状態になっちゃいます。私の大っ嫌いなタイプです。こういう人って、「その場その場で思いつきで話すから話が長い」→「話に一貫性が無いから信用できない」ってパターンがほとんどです。
「どういった順序で説明すれば、聞き手が理解しやすいか」を、レビューを行う前にしっかり整理しましょう。そうすることで、一つ一つが「簡潔な表現」になり、「論理的な構成」で説明ができるようになります。
「相手のリアクション」にアンテナをはる
説明が理解できず
「置いてけぼり」
になっている人がいないか、話しながら
「相手のリアクション」
に対してアンテナを張りましょう。資料だけをずっと見ていると、こう言う気配りができなくなるので、
話しながらも聞き手を見回す癖
をつけましょう。
「う~ん・・・」
と顔をしかめたり、首をかしげるような雰囲気を感じたら
「説明が理解できていない」
もしくは
「何か不服がある」
ことの合図です。場合によっては、追加で説明を補足するなどの柔軟な対応をとりましょう。
「質疑応答の時間」を設ける
説明が長時間に及ぶ場合には
「一旦ここまでで、何かございますでしょうか?」
ってな感じで、適宜「質疑応答」の時間を設けましょう。
一気にマシンガントークでレビューを進めてしまうと、聞き手がアタフタして内容を整理する時間がとれず、結局「全然伝わってない」ってことにもなりかねません。
まとめ
「表現力」を向上させるテクニックをご紹介しました。一朝一夕では身につかないと思いますが、意識して実践することで、いつの日か「自然に」できるようになります。
スマートな説明をビシッ!っとできるSEって格好いいですよ!当記事でご紹介したテクニックを、日々の業務で意識して取り組んでみてはいかがでしょうか。