「面倒くさがり屋」になろう!
「面倒くさがり屋(めんどくさがりや)」と聞くと、真面目な方には「ネガティブなイメージ」を持たれてしまうかもしれません。
ですが、多くの「仕事ができるSE」は、「面倒くさがり屋」な場合が多いです。
「面倒くさがり屋」には2種類いる。
「面倒くさがり屋」な人には、以下2種類のパターンがあります。目指すのは、もちろん前者の「最高な面倒くさがり屋」です。
「最高な面倒くさがり屋」
・品質は絶対保つぜ!
・でもめんどくさいことは嫌だから、どうにかして楽できないか考えるぜ!
・「全体的な労力」を下げるための努力は、絶対に惜しまないぜ!
「最低な面倒くさがり屋」
・品質とかどうでもいいわ~、とりあえず作業が終わればOKだぜ。。
・考えるとか、マジめんどうだぜ。。
・努力とか意味不明。何もしたくないぜ。。
「最高な面倒くさがり屋」の具体例
あなたの周りにも、こんな「できるSE」いませんか?
一見すると「周りへの親切心」「責任感」のようにも見えますが、「面倒くさがり屋」という性質から来ているものでもあります。
【1】いつの間にか、超わかりやすいマニュアルを作ってくれている。
これは、なにも「チームの人が困らないため」という親切心だけではありません。『何人も自分のところに、同じ質問に来るのは面倒くさい。マニュアル作っておくから、それで勝手に自己解決してくれ』という考えからです。
【2】設計書・ソースを超綺麗に書く。もはや芸術。
設計書やソースをきれいに書くのは、今後行う作業(「ソースレビュー」「テスト」「保守」等)で「楽をしたいから」からです。
【3】大事なところでは、絶対に手を抜かない。
「手を抜いて、今だけ楽をする」より、後から大問題になる方が「面倒くさい」と考えてます。なので、キツい場面でも絶対に手を抜きません。むしろ「今頑張った方が、後で楽ちんだわ!頑張るか!」と考えています。
【4】マクロ作りまくっている
手作業が多ければ多いほど、ミスが発生しやすくなります。「大事」かつ「大変」なことは、パソコンさんに頑張ってもらう方が「早い」かつ「正確」なので、マクロ等の効率化ツール作成が大好きなのです。
【5】後輩の面倒見がいい
単に「親切心」というだけではありません。後輩が面倒を起こしてしまったとして「放っておいて、取り返しがつかない状態になったら面倒くさい。その前に気づいてあげよう」と、先を見据えているからこその行動です。
【コラム:プログラマの三大美徳】「(1)怠惰」「(2)短気」「(3)傲慢」
プログラミング言語「Perl」の生みの親である「Larry Wall氏」が提唱した、「プログラマの三大美徳(「(1)怠惰」「(2)短気」「(3)傲慢」)というのをご存じでしょうか。
初めに聞いた時は「何言ってるんだw」と笑ってしまいましたが、長年IT業界で働いていると「なるほどな」と、少なからず同意してしまいました。
この「(1)怠惰」「(2)短気」「(3)傲慢」という意味も、文字通りに「良くないイメージ」にとらえてはいけません。デキル奴の性質です。
ざっくり言うと、以下のような感じです。
(1)怠惰
「楽をするための努力を惜しまない」⇒「短期的な視点ではなく、全体的な視点をもって、どうすれば今後が楽になるかを考えて行動できる」ということ。
(2)短気
「自分が作ったプログラムやツールが、動かなかったりフリーズしたりするのが我慢ならない」⇒「今後起こりうるであろうトラブル等を予測して、先回りして対策する」ということ。
(3)傲慢
「俺が作ったプログラムに何いちゃもんつけてるねんコラ!」⇒「自分が作ったプログラムに責任を持っており、相手がぐうの音も出ないような、分かりやすく保守性も高いプログラムを書く」ということ。
まとめ
「面倒くさがり」という、だらしないイメージを持つ言葉ですが、「最高な面倒くさがり屋」というのは「どんな現場からも重宝される、超デキル奴」のことを指します。めんどくさいのが嫌だからこそ、主体的に行動し、その結果周りに多大なリターンをもたらしてくれるのが「最高の面倒くさがり屋」だとお分かりいただけたかと思います。
新人SEの方々は、是非「最高な面倒くさがり」を目指して、日々精進してみてください!